ホワイトニングの問題解決
ホワイトニングの問題解決
できればすべてのなかまの能力開発を励まし、なかまのあいだでの能力格差の明瞭化を抑えることである。
この文脈では、たとえば配置と訓練(OJT)の平等化が重要な着眼点となる。
すでにおなじみのM・パーカーらの文献は、在米日系自動車企業に働く労働者たちの日本的経営を修正させる闘いの諸相を伝えて興味ぶかいが、ここでは「職務のローテーションを経営者の権利から労働者の権利に変える」営みを紹介したい。
それによれば、NUMMー(GMとトヨタの合併企業)もアメリカーマツダも、その掲げた建前とは裏腹に、多能工化のための職務輪番制の実施に熱心ではなかった。
労働者を慣れた作業に固定させたほうが、とりあえず品質と納期の点から安全だからだ。
だが、多くの労働者は「骨の折れる仕事に対処する方法として、また単調さを破る方法として、あるいは共働と平等の気持ちから、ローテーションを増やすことを求めた」。
そこで労働者のチームは、この点に関する経営権に固執する会社と争って、輪番制の計画と実施をチームの自治的な慣行に移すことに努めている。
93年にはマツダでこれが承認されたという。
M・パーカーらによれば、労働者の課業は「より長い時間に、より多くの作業を含む、より大きな職務を行うほうが望ましい」のである。
いくらかふえんしてみよう。
職場に、難易度や「好まれる・好まれない」程度を異にするいくつかの作業があるとする。
・そこで働く労働者グループは、できるだけ定期的な作業輪番制をとって、なかまのすべてがたとえば数年後にはどの作業でもこなしうる能力を開発できるように励ましあうべきであろう。
多能性を求める日本的経営の建前は、この営みにとってむしろ恰好の土壌だ。
なかまの連帯にとって大切なことは、前項でみた能力のハードルの高さを規制することとともに、隠れておこなう努力を自分の能力のように装う競争的な自己啓発のとめどなさと、経営側による配置の〈個人処遇〉支配を規制することにほかならない。
その規制が、むつかしい仕事のできる人とやさしい仕事しかできない人との分化を防ぎ、後者をリストラの待機要員として特定化することを防ぐだろう。
職場では能力によって配置が決まる関係も否定できないとはいえ、示された能力がやりがいのある作業への配置の結果である関係も十分にありうるのである。
ちなみにいま日本の職場では、仕事を取り上げたり、閑職や単純労働に就かせたりすることが、コミュニティユニオンなどの電話相談にひんぱんに訴えられる職場のいじめに関する3大パターンの一つになっている。
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